昔の競馬場、今は広々とした公園  馬との触れ合いが楽しめる横浜・根岸森林公園を歩く

洋画のワンシーンのような根岸外人墓地

今回行ったのは、横浜の根岸のあたり。横浜の繁華街から近いのですが、山手や根岸のあたりは古くから住宅街として栄えたらしい。緑あふれる人気スポットもあるそうですね。

…ということで、JR根岸線山手駅からウォーキングを開始します。

山手というくらいなので、駅周辺は結構、起伏があります。駅から少し坂をのぼってゆくと、根岸外人墓地がありました。外人墓地といえば、港の見える丘公園の近くにある山手の横浜外人墓地が有名ですが、ここにも外人墓地があるのですな。

根岸の外人墓地は、山手の墓地が狭くなったため、新たに作られたらしい。今は有名な観光スポットになっている山手の外人墓地と比べ、こちらは訪れる人も少ないみたいで静寂に包まれていました。

現在、墓標が160ほどで、ここに1200人が眠っているそうです。当時、経済的理由から石碑を建てられなかった人も多かったらしいですね。お墓はやっぱり、こんな静かな場所にあったほうがいいかも。

昔見た洋画にも、こんな風景があったのを思い出しました。どの映画だったかなと、その後しばらく悩むことになるのですが。

昔は競馬場だった根岸森林公園

映画の名前を思い出そうと、沈思黙考しつつ、次の目的地・根岸森林公園へと向かいます。

根岸森林公園は、面積18万平方メートルにおよぶ広大な公園。私がまず向かったのは、道一本隔てたところにある芝生広場です。ここに、この公園の歴史を物語る貴重な遺構が残されているのですよ。

ここへ来たのは二度目ですが、最初に見たとき、この建物は一体何のために使われたのだろうと首をひねってしまったのを覚えています。

実はこれは、旧一等馬見所といって、競馬場の観覧席の一部だった建物らしい。建てられたのは、1930年というから昭和初期。

紀元前のローマの遺跡みたいな印象ですが、私と同じ昭和生まれですか。意外とお若いようで…。

J.H.モーガンというアメリカの建築家が設計したのだとか。なぜ、競馬場の観覧席がこんなところに、と思ったら、根岸森林公園そのものが、かつて横浜競馬場だったのですね。日本初の洋式競馬が行われた場所でもあるらしい。

ガイドブックではなく、地図だけを手にそぞろに歩くのも、こんな驚きと感動があるからお勧めです。

競馬場だった頃には、ほかにも、下見所、二等馬見所という建物があったそうですね。こういう古い建物を見てしまうと、中に入って見学したくなるのが人情ですが、フェンスに囲まれて一般公開はしていないのでした。

観覧席の跡を眺めたところで、かつての競馬場だったという森林公園のほうへ向かいます。

どこまでも広がる緑の絨毯。それを取り巻く深い森の景観が都会にいることを忘れさせてくれそう。芝生の起伏も結構あり、競馬場の跡というよりゴルフコースをイメージしてしまいました。

太平洋戦争の激化とともに、競馬の開催を中止してこの場所は日本海軍に接収されたそうですね。終戦後、アメリカ軍の管理下に置かれ、そのときここは、米軍専用のゴルフ場となっていたらしい。なるほど、かつてゴルフ場だったからそう見えるのですな。

馬に興味がなくても意外と面白い、馬の博物館

根岸森林公園に隣接してあるのが、根岸競馬記念公苑。その中に、「ポニーセンター」と「馬の博物館」があります。

ポニーセンターでは、サラブレッドやポニーなどさまざまな種類の馬と直接触れ合えるのだとか。馬場の施設もあって、乗馬の訓練が行われているのを見ることができるのですね。

そして、馬の博物館では、馬と人との交流によって生まれた文物を幅広い分野からテーマを定めて紹介しているらしい。正直、馬自体はあまり興味がなかったのですが、大人100円なので入ってみたのです。それが、意外と面白くて、入場して良かったと思いました。

これは戦国時代の騎馬武者の等身大のレプリカ。

写真ではわかりづらいですが、武者も馬も小さくてかわいい。大河ドラマで見るように、戦国時代の武者は、現代のサラブレッドのような馬に乗って戦っているイメージですよね。実際は、子供が甲冑を身に着け、ポニーに乗っている感じでしょうか。昔の男性は背が150センチくらいで、当時の馬も小さかったのですな。戦国最強と言われた「武田騎馬隊」は、実際、どんな感じだったのだろうと妄想が膨らみます。

岩手県遠野市より移築した曲屋の一部がありました。

同じ屋根の下、人間と馬が同居しているのですな。最初は、家の中に大型の国産車のガレージがあるライフスタイルかなと思いました。ところが解説板を読むと、馬は家族の一員という位置付けなのですね。

そしてこれは、馬力測定器。

自分の馬力を測定できるそうなのでやってみたら、私は0.6馬力でした。どれくらいの力持ちの評価なのでしょうね。ちなみに、鉄腕アトムは10万馬力。

ほかには、日本在来馬等の骨格標本。同じ馬でも時代や種類で大きさに違いがあるのですな。さすがにサラブレッドは、排気量3000ccクラスの大型外車といった迫力を感じましたね。

馬と言えば、木馬を忘れてはいけませぬ。

さまざまな形や大きさの木馬に試乗することができるのですね。マニアにはたまらない展示かも。ちなみに、私は木馬マニアではありませんので念のため。

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永嶋 信晴

永嶋 信晴ビジネス便利屋兼ウォーキングライター

投稿者の過去記事

東京生まれ。早稲田大学および日本大学卒業。地方銀行に約十年間勤務した後、各種業務代行会社を設立し独立。趣味はウォーキングで、各地の名所旧跡を歴史的、あるいはオヤジ的な見地から訪ね歩く。司馬遼太郎とBS旅番組のファン。著書は、「新規開拓営業の教科書」(青月社)、「ハッスル老健」(ゆまに書房」など多数。

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