静岡県浜松市から長野県飯田市へ「国盗り綱引き」で有名な兵越峠を越える旅

静岡県浜松市は2005年に近隣町村と合併してから、東西50キロ、南北70キロという国内2位の面積を誇る都市となりました。今回は、その浜松市北部の天竜区から「国盗り綱引き」が行われる場所として有名な「兵越峠」を通って、長野県と遠山郷に至るまでの沿線観光スポットを順にご紹介いたしましょう。

日本のダム建設の歴史に欠かせない存在の「佐久間ダム」

静岡県浜松市天竜区には、戦後日本の土木技術史の原点とも言われる巨大建造物「佐久間ダム」があります。1953年に着工し、わずか3年で完成させた巨大プロジェクトで、ダムによって堰き止められた湖は、現在は天竜奥三河国定公園にも指定されている「佐久間湖」として観光スポットにもなっています。

「佐久間ダム」は愛知県、静岡県、長野県の3県にまたがるダムとして国内でもまれに見る規模。赤石、木曽の両山脈に挟まれ年間を通じて水量も豊富であることから、大正時代にはすでに発電所建設の構想があったそうです。ダム湖に隣接する「佐久間電力館」では、「佐久間ダム」の歴史や役割などが学べ、巨大なダム建設の工事の様子などが分かりやすく展示してあります。

「国盗り綱引き」が行われる「兵越峠」

「佐久間ダム」から北東に車で30分ほど移動しますと、浜松市天竜区最北部に位置する旧水窪町という町に出ます。この水窪町は、長野県の飯田市と県を隔てて隣り合っており、毎年10月最終日曜日には、両県の県境である「兵越峠」で「国盗り綱引き」というユニークな催しが行われています。長野県側と静岡県側に分かれて綱引きをし、勝った側は相手側に県境を1メートル広げることができるというおもしろいルールが定められています。もちろん行政上の県境が移動するわけではありませんが、過去28回の開催で、現在は静岡県が県境を2メートル下げられ負けている状態です。綱引きの会場は、本当の県境ではなく隣接の広場で行われ、多くの見物客でにぎわいます。

飯田市「遠山郷」にある廃校「旧木沢小学校」♪

「兵越峠」から下ると長野県飯田市の遠山郷に入ります。遠山郷の木沢地区には昭和7年に造られた「旧木沢小学校」が当時のまま残されており、内部を自由に見学できるようになっています。昭和20年には300名を超えていた生徒は、廃校寸前の平成3年にはわずか26名まで減少し、閉鎖を余儀なくされました。

「昭和ノスタルジー」に浸ることのできる校舎内

校舎内は無料で自由に見学することができますし、展示物に実際に触れることもできます。南アルプスの風景をおさめた写真が展示されていたり、遠山郷の霜月祭の展示品などもあります。図書室や体育館などにも入ることができますし、当時の教科書などもそのまま置かれています。

オルガンは実際に弾くこともできますよ♪

「旧木沢小学校」にはたくさんのオルガンが廊下に置かれていますが、どれもまだきちんと音が出るものばかり。実際に弾くこともできます。楽譜もありますのでぜひ弾いてみてください。なつかしい音色が聞こえてきます。

保存状態がよい小学校ですので、過去にはCMの撮影に使われたこともあります。CMの映像に使われた教室は、黒板などが撮影時のままの状態で保存されています。

「日本のチロル」と呼ばれる「下栗の里」へ

「旧木沢小学校」から車で40分ほどのところに、旧上村下栗地区という集落があります。ここはオーストリアのチロル地方のような風景が見られることから「日本のチロル」と名付けられました。集落のビューポイントへは下栗地区の駐車場に止めて歩くこと約20分。「日本のチロル」と呼ばれるのも納得の風景が広がります。最大斜度38度の傾斜地に耕地と家屋が点在しており、つづら折りの道路が、いかにこの地が急こう配であるかを表しています。晴れた日には南アルプスの眺望がすばらしいですが、雨の日の霧がかった集落の風景も絵になります。

静岡県浜松市から長野県飯田市の、県をまたいだ観光スポットの多くは車でのアクセスが便利ですが、天竜川沿いに走る国道152号線は、部分的に不通区間もあり、せまい林道で迂回する必要があります。現在、三遠南信道という自動車道を建設中ですが、全通するのがいつになるのかは不明です。運転には最新の注意を払ってドライブを楽しんでください。

静岡の夜行バス情報

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常盤兼成

常盤兼成乗り物と旅を愛する行動派塾講師

投稿者の過去記事

小中学生に、勉強だけでなく旅の魅力も伝えている学習塾講師です。
乗り物も大好きなので、塾生の保護者様からの旅行の相談もよくあります。
知らない土地に行き、知らない人と会話をし、現地の食べ物をいただくという体験こそ旅の醍醐味です。みなさんにもたくさん旅の魅力を感じてほしいと思います。

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