水辺の景観を楽しみながら、神社仏閣、交通公園を巡る旅 東京都江戸川区を歩く

かわいい富士塚と巨大なケヤキがある豊田神社

今回も都営新宿線瑞江駅周辺を歩きます。前回は北口がスタートでしたが、今回は反対の南口から。

瑞江駅前の雑踏を抜け、給水場の巨大なタンクを右手に見ながら進みます。突き当りの公園のそばにあるのが豊田神社。それほど大きな神社ではありませんが、境内の真ん中にそびえるケヤキが存在感ありますね。

本殿の脇には大正時代に作られた富士塚がありました。

あまりモノホンの富士山には似ていませんけど、モノホンの溶岩を積み上げ、裏側には富士山の大沢崩れの跡を模すなど手が込んだ作りになっています。

このコースには、ほかにも富士塚のある神社がいくつかあって、当時の富士講の流行が偲ばれました。

せせらぎの散策路・鎌田川親水緑道

豊田神社から住宅街の中をテクテク歩き、次の目的地へ向かいます。道の横に小川が流れていて、涼し気な瀬音が聞こえてきます。ここは、鎌田川親水緑道というらしい。

江戸川区は、このような親水公園がたくさんありますな。ちなみに鎌田の地名は、かつては「蒲田」と呼ばれていたそうな。池沼が多く蒲(がま)の生い茂った場所から名づけられたのですか。

そういえば大田区にも、多摩川の近くに蒲田という名前の場所がありますね。やはり昔は、こちらと同じように蒲が生い茂っていたのかと…。

これらの緑道は、最近まで蓋がかけられていたそうですが、下水道を整備して、せせらぎのある散策路としてよみがえったのですね。なんかプールにも見えて、暑い日は飛び込みたくなるかもしれませぬ。

親鸞聖人ゆかりの池が残る明福寺

鎌田川親水緑道のすぐ近くにあるのが明福寺。ここは浄土真宗の開祖、親鸞聖人ゆかりのお寺らしい。

親鸞聖人は関東から上洛の途中、この地で請われて雨乞いをし、その後ここに草庵を作り3年間も住まわれたとのこと。

本堂裏の墓所の前にある鏡が池は、1226年、親鸞聖人が自身の姿を水面に映して像を彫ったという伝説が残されています。一見すると普通の小さな池ですけど、そんなに古くからここにあるのですね。

自分も、池に姿を映してみたいと思ったのですが、柵で囲われて近づけませんでした。ちなみに、こちらのお寺の山号は天川山というそうですが、池の水に星が映ったことが由来だそうですよ。天の川とはなんともロマンチックな山号ですな。

境内には太子堂が建ち、太子堂には聖徳太子の自作と伝えられる聖徳太子立像があるらしい。また、近くの親鸞堂にも、親鸞の自作とされる親鸞聖人坐像が安置されているとのことでした。

明福寺の裏手はすぐ旧江戸川になっていて、川沿いの遊歩道からの眺めはなかなかグッド。ヨットハーバーみたいな施設もあって、湘南気分も味わえそうですね。

楽しみながら無料で交通ルールが勉強できる今井児童交通公園

川辺の景色を楽しみながら歩いて行くと、旧江戸川と新中川の合流地点の近くに広い公園がありました。普通の児童遊園と遊園地がコラボで楽しめるお得感が漂ってきます。

ここは、今井児童交通公園。子供たちが、レンタルのゴーカートや自転車に乗り、楽しみながら交通道徳を身につけられるのですか。

信号を備えた車道と歩道が作られてあって、子供たちが交通ルールを守りながら自転車をこいでいます。

料金表示がどこにもないから、全部無料で楽しめるみたい。

二人乗りで、ペダルをこぎながらモノレールのように場内を一周できるサイクルモノレールは楽しそうですね。

ホームページで調べてみたら、レインボーサークルの利用時間は、9:00~16:30(12:00~12:30は休憩)。身長130cm以上の子供は一人で乗れますが、130cm未満の子供は保護者と一緒に乗る必要があるみたい。

行った日は休日でしたが、それほど子供は多くはなく、ボランティアの人たちからマンツーマンで交通ルールを勉強しているみたいでした。並ばないで、しかも無料で、遊園地にあるような施設を楽しめるのだから、これはお得ですな。

下町を高潮や津波の侵入から守る今井水門

今井児童交通公園を出て、新中川にかかる瑞穂大橋を渡ります。右手には巨大な水門が…。

これは今井水門と言って、新中川が旧江戸川に合流する地点に設置された防潮水門らしい。この辺りは、大正から昭和の初めにかけてたびたび洪水に見舞われたそうなのですよ。そこで、昭和37年にこの水門が作られたらしい。都内最大級の水門で、幅14.5メートルのゲートが7つも並び、門扉の高さは約9メートルもあるのだとか。

江戸川区や葛飾区、足立区の低地帯を高潮や津波の侵入から守る頼もしい水門を眺めながら瑞穂大橋を渡ります。

地域のシンボルだった長屋門

以前来たときは、住宅街をしばらく行くと宇田川家の長屋門があったのでした。江戸時代後期に作られた重厚な長屋門で、江戸川区の指定文化財だったような。

今度も、再び風情ある長屋門を眺めるのを楽しみにしていたのです。でも、何か新しくなったような。

リフォームしたというより、新しく作り替えたみたい。後で調べてみたら、老朽化のために古い門は解体されてしまったのですか。移築も検討されたそうですが、解体したら復元するのが難しいほど部材が傷んでいたらしい。

そういえば前回来たとき、少し屋根の右側が高くなっているのが気になりました。しかし、それほど深刻な状態だったとは…。

ちなみに宇田川家は、旧二之江村の村役人を代々勤めた旧家だそうですね。ご先祖は、後北条氏の家臣で、この地域の開拓者でもあるのだとか。元武士の豪農であり、この地域のパイオニアとしての威厳のシンボルが無くなったのは残念。

永嶋 信晴

永嶋 信晴ビジネス便利屋兼ウォーキングライター

投稿者の過去記事

東京生まれ。早稲田大学および日本大学卒業。地方銀行に約十年間勤務した後、各種業務代行会社を設立し独立。趣味はウォーキングで、各地の名所旧跡を歴史的、あるいはオヤジ的な見地から訪ね歩く。司馬遼太郎とBS旅番組のファン。著書は、「新規開拓営業の教科書」(青月社)、「ハッスル老健」(ゆまに書房」など多数。

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