23区内有数の広さの光が丘公園と由緒ある神舎仏閣を巡る旅 東京都練馬区を歩く

さまざまな施設が完備している大泉中央公園

今回は、「和光市を歩く」の続きです。前回、和光樹林公園で突然の大雨に見舞われてしまい、1時間近くも東屋で足止めを食らったのでした。ようやく雨が小降りになったのでウォーキングを再開することにします。

次に向かったのが、和光樹林公園と道路を挟んだ隣にある大泉中央公園。こちらは都立公園で、道路を渡るだけで埼玉と東京の公園がはしごできるとは面白い。ただ、どちらもルーツは同じで、戦前は旧陸軍士官学校の敷地。戦後は米軍に接収されていたものの、その後日本に順次返還され、この大泉中央公園や和光樹林公園として整備されたのですね。

二つの公園の違いは、埼玉の和光樹林公園が広々とした自然林の面影を残すのに対し、東京の大泉中央公園は、子供や大人向けにさまざまな施設があるという点でしょうか。

たとえば、水の広場、陽だまりの広場、四季の広場などそれぞれ個性を持った広場や噴水。そして、陸上競技場やナイター設備を備えた野球場などの運動施設。

それにしても、道が川のようになっているではないですか。

水たまりに、くるぶしまで思いっきり足を突っ込んでしまったのでした。コンセプトは違うけれど、こちらの公園も先ほどの豪雨の影響は一緒のようで。

片足から水を滴らせながら向かったのは、隣にある練馬区立大泉さくら運動公園。

ここにはサッカー、ラグビーなどができるグラウンドがあり、多くの少年たちが明日のJ リーガー目指して汗を流していました。

住宅街に広がる武蔵野の自然・稲荷山憩いの森

大泉さくら運動公園の隣にあるのが、司法試験に合格したエリートたちが学ぶ司法研修所。

最近は、弁護士から政治家になる人も多いから、多くの著名人たちがこの門をくぐったのでしょうね。

東京外環自動車道を超え、かつてはのどかな農村地帯だったと思える住宅街を歩きます。新しい公園や道ができていて、この辺りも変わっているのがわかりました。

白子川にかかる橋を渡ると、稲荷山憩いの森があります。練馬区内には、いくつかの憩いの森がありますが、ここは最も広く、湧き水もあるらしい。

山という名のとおり、この辺りは起伏がわりとあって、高台に里山みたいな景観が残っています。アカマツやスギ、イチョウ、カシなど武蔵野の面影を残す林が、住宅街の真ん中に残っているのはうれしいですな。

切り株が気になる土支田八幡宮

稲荷山憩いの森から少し迷いましたが、コピーして持ってきた1万分の1の地図が功を奏して、ようやく次の目的地・土支田八幡宮に到着。

ここは、詳しい創建年代は不明なるも、作られたのは鎌倉時代末と伝えられるそうな。

拝殿の右手に、建武の中興に功のあった新田義貞の家臣、篠塚伊賀守時成が戦勝祈願して植えたと伝えられる「伊賀の松」の切り株があると解説板に書かれていました。

それはどこじゃ、と探してみたけどよくわかりませぬ。立派な松なら目に留まりますが、切り株はわかりづらい。でも、有名人ゆかりの松は、なんとなく眉唾ものに感じられるのに対し、切り株は逆に本物と言う説得力があると感じるのでした。

雷よけ阿弥陀と呼ばれる本尊がある仲台寺

土支田八幡宮を出て、土支田通りから笹目通りを歩き、次に向かったのは仲台寺。門前や参道には、さまざまな石碑や石仏がありました。

仲台寺は、戦国時代に称念上人によって現在の北区のあたりに開創されたそうな。昭和20年の戦災により堂宇がすべて焼失。昭和36年に現在地へ移転し、現在の本堂が完成したのは昭和62年だそうですね。ご本尊の阿弥陀如来像は、伝教大師・最澄の作と伝えられているらしい。興味深いのは、雷よけの伝説があること。

ご本尊のあった場所では昔から雷が落ち、火災が起きたらしいのです。ところが仲台寺には一度も落雷することが無かったらしい。やがて、ご本尊は雷よけ阿弥陀と呼ばれるようになったのですか。

そういえば、先ほどの豪雨のとき、雷もすごかったのです。近くに落ちなかったのは、もしかして、こちらのご本尊のご利益かも、と思ってしまうのでした。

光が丘公園クロニクル

仲台寺から少し歩くと、光が丘公園があります。

ここは、広い敷地の中に、芝生広場、野球場、陸上競技場、体育館、バードサンクチュアリーが広がる都内有数の公園。もともとこの土地は、戦争中、旧陸軍の成増飛行場として使用され、戦後は駐留米軍の住宅地「グラントハイツ」として 昭和48年(1973)9月の返還まで利用されていたらしい。その後、跡地182ヘクタールの約3分の1を公園とし、それ以外の土地に、あの有名な光が丘団地が建設されたのですか。

近くには、商業施設光が丘IMAや清掃工場などがあります。暮らすのに不可欠な施設が一つにまとめられて、未来都市の雰囲気がありますね。

光が丘公園は見どころがいっぱい

光が丘公園の見どころと言えば、まずは6ヘクタールに及ぶ広大な芝生広場があげられます。以前行った水元公園ほどではありませんが、こちらは団地のすぐ近くで地下鉄の駅もあってアクセスは抜群。

ヒマラヤスギやイチョウ、マツ、サクラ、ケヤキなど多くの種類の木があり、木陰で昼寝や読書をしたら気持ちよさそう。比較的起伏がある園内では、巨木を目にすることもできます。これらの木は、駐留米軍時代のものを数多く移植したそうですね。

行った日は休館日でしたが、バードサンクチュアリもあって野鳥を観察することもできるみたい。ここは、約2.4ヘクタールの敷地に、池や州浜などが作られているそうな。

都会の団地の近くにバードサンクチュアリがあるなんて、思えば一番の贅沢かもしれませんね。ちなみに、公開日は毎週土日祝の午前9時から午後5時まで(冬期は16時30分まで)だそうですよ。

行った日は暑かったので、子供たちが水遊びのできる水景施設が賑わっていました。これは、平成4年に、日本宝くじ協会から寄贈された施設らしい。噴水やウォータートンネルなどで子供たちが歓声をあげている姿が印象的でした。

季節感がぐじゃぐじゃで申し訳ありませぬ。

光が丘公園の入り口に作られたモニュメント「光のアーチ」も存在感ありますね。

帰りは、都営大江戸線光が丘駅から。そういえば、このイチョウ並木も光が丘公園の景観には欠かせないアイテムなのでした。

あとで調べてみたら、このイチョウ並木は、有楽町の旧都庁舎前に街路樹として植えられていたのですか。京葉線工事の支障となったため、光が丘公園に移植されたらしい。

樹齢100年を超す巨木も多数あり、現在は、すっかり景観になじんで「ふれあいの径」に彩りを加えていました。

永嶋 信晴

永嶋 信晴ビジネス便利屋兼ウォーキングライター

投稿者の過去記事

東京生まれ。早稲田大学および日本大学卒業。地方銀行に約十年間勤務した後、各種業務代行会社を設立し独立。趣味はウォーキングで、各地の名所旧跡を歴史的、あるいはオヤジ的な見地から訪ね歩く。司馬遼太郎とBS旅番組のファン。著書は、「新規開拓営業の教科書」(青月社)、「ハッスル老健」(ゆまに書房」など多数。

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